技術(tech)

Claude Code GitHub Actionsでブログ記事レビューを自動化した設定方法と実践記録

Claude Code GitHub Actionsを試してみた初期設定から動作確認までの体験記。設定手順と実際の使用感を紹介。

はじめに

私は技術ブログを個人で運営しているのですが、記事の文体統一やレビューなど、一人だと見落としがちな部分があります。Claude Code GitHub Actions を使えば、これらを自動化できるかもしれないと期待して導入してみました。

この記事では、Claude Code GitHub Actions の導入手順と初期設定から実際の動作確認までの体験を共有します。

対象とする読者

  • 必要な前提知識: GitHub Actions の基本的な使い方、Claude Code の基本操作
  • この記事で得られること: Claude Code GitHub Actions の設定方法と実際の使用感
  • 技術レベル: 初〜中級者(GitHub Actions を触ったことがある方)

なぜ試してみたのか

きっかけ

個人でブログを運営していると、どうしても一人では気づかないポイントがあります。例えば:

  • 記事によって文体がバラバラになる
  • 誤字脱字を見落とす
  • コードサンプルの動作確認が甘い

「誰かにレビューしてもらえたらいいのに」と思っていたところに、Claude Code GitHub Actions の存在を知りました。「これなら自動でレビューしてもらえるかもしれない」と思い、試してみることにしました。

期待していた効果

導入前に期待していたのは、以下のような効果でした:

  • 記事の一貫性向上
  • 誤字脱字などの基本的なミスの発見
  • より読者にとって分かりやすい文章への改善提案

大きな期待はせず、「少しでも改善されればラッキー」程度に考えていました。

設定してみた

基本的な構成

Claude Code GitHub Actions には2つの実行パターンがあります:

  1. 自動レビュー: PR作成時に自動でレビューが実行される
  2. 対話型: @claude とメンションすることで Claude に作業を依頼できる

本記事では両方のパターンを設定し、実際の動作を検証しました。

設定の詳細

1. CLAUDE.md ファイルの作成

Claude に自分のブログの書き方を理解してもらうため、CLAUDE.md というファイルを作成しました。このファイルに書いた内容が Claude の行動指針になります。

既存記事を分析して、自分の文体の特徴(「私の場合は」という表現を多用する、会話的な口調など)を CLAUDE.md に記載しました。これで Claude が私の文体を理解してくれるようになりました。

2. 自動レビューワークフローの設定

Claude Code で /install-github-app を実行すると、ワークフローファイルを含むPRが自動作成されます。

Official link: https://docs.anthropic.com/en/docs/claude-code/github-actions

基本的なワークフロー設定例:

name: Blog Content Review
on:
  pull_request:
    types: [opened, synchronize]
    paths:
      - "output/**/*.md"
      - "rule/**/*.md"
      - "CLAUDE.md"

3. レビュー指示の設定

Claude が効果的なレビューを行うため、ワークフロー内で具体的なレビュー観点を指定しました。

レビュー観点の例

direct_prompt: |
  ## レビュー観点
  ### 1. 文体・口調の一貫性
  - 既存記事と同じ会話的で親しみやすい文体か
  - 「私は」「筆者は」などの一人称を適切に使用しているか

  ### 2. SEO最適化
  - タイトルに主要キーワードが含まれているか
  - 見出し(H2/H3)にキーワードが適切に配置されているか

文体チェック、SEO最適化、技術的正確性の確認を主な観点として設定しました。

4. インタラクティブアシスタントの設定

@claude でメンションすることで、リアルタイムに記事改善ができるワークフローも設定しました。

アシスタント設定の例

name: Blog Writing Assistant

jobs:
  claude-assistant:
    permissions:
      contents: write  # ファイル作成・編集を許可
      pull-requests: write
      issues: write

    custom_instructions: |
      あなたは技術ブログの専門ライターです。以下の役割を担ってください:

      ## 基本方針
      - CLAUDE.mdのガイドラインを常に参照し遵守する
      - 既存記事の文体・口調を分析し、一貫性を保つ
      - SEO最適化と読者エンゲージメントを重視する

      ## よくある依頼への対応
      - 「記事作成」: テンプレートを使用し、必須セクションを含める
      - 「英語版作成」: 技術的正確性を保ちつつ自然な英語表現
      - 「SEO改善」: キーワード最適化、メタディスクリプション、構造改善

ここで重要だったのは、Claude に適切な権限を与えることです。最初は読み取り専用の権限しか与えていなかったため、ファイルの編集ができずに困りました。contents: write の権限を追加することで、実際にファイルを編集して記事を改善してくれるようになりました。

実装結果

実際の動作画面

実際に動作させてみると、以下のような画面でClaude Code GitHub Actionsが作動します。

自動レビュー機能の動作例

PRを作成すると、Claude Code が自動的にレビューコメントを投稿してくれます。

PR作成時に以下のようなレビューが自動実行されます:

  • 文体・口調の一貫性チェック
  • SEO最適化の観点での改善提案
  • 技術的正確性の確認

レビュー内容に対して、その修正を依頼するとこんな感じ:

作業中の様子:

勝手にコミットまでしてくれる:

@claudeメンション機能の使用例

PR作成後に @claude でメンションすることで、対話形式で記事を改善できます。

実際の使用例:

すると Claude が具体的な改善提案とファイル修正を行ってくれます:

修正中の様子:

両方のClaude機能を活用した実践ワークフロー

私が実際に運用している、2つのClaude機能を組み合わせたワークフローを紹介します。

普段の作業の流れ

記事を書いてPRを作ると、Claude が勝手にレビューしてくれます。そのレビューを見て「なるほど、ここは直した方がいいな」と思ったら、次のステップで詳しく改善してもらいます。

ステップ2: 対話型改善

自動レビューで見つかった問題を、@claudeメンション機能で詳細に改善します:

実際の使用例1: SEO改善

@claude 自動レビューでSEO改善の指摘がありました。
タイトル「Claude Code GitHub Actionsを試してみた」を
より検索されやすく、具体的なベネフィットが伝わるものに変更してください。

Claudeの対応例:

  • タイトルを「Claude Code GitHub Actionsでブログ記事レビューを自動化した設定方法と実践記録」に変更
  • メタディスクリプション最適化
  • 見出しへのキーワード配置調整

実際の使用例2: 文体統一

@claude この記事の文体を、既存記事(output/1.md, output/2.md)と
同じ会話的で親しみやすいトーンに統一してください。

Claudeの対応例:

  • 「です・である調」の混在を統一
  • 「私の場合は」「個人的には」などの表現を適度に追加
  • 技術的説明を会話的なトーンで調整

ステップ3: 最終確認と公開

対話型改善から最終確認、マージ、記事公開の流れで進めます。

このワークフローにより、一人では気づかない問題点を効率的に発見・改善できるようになりました。

動作確認結果

設定・テストしてみた結果、期待通りに動作しました:

  • PR作成で自動レビューが実行される
  • @claudeメンションで対話的に記事改善できる
  • CLAUDE.mdのガイドラインが反映される
  • 自動レビューから対話型改善の流れで記事の質が上がる

設定過程での学び

設定・動作確認を通じて得られた知見:

1. CLAUDE.mdの書き方次第でレビュー品質が決まる

自分の文体や品質基準を具体的に書いておくと、期待通りのレビューをもらえます。

2. 権限設定とファイルパス指定が重要

特に contents: write 権限を忘れがちです。ファイルパスフィルタも必須。

次回導入時の注意点

もし同じような仕組みを導入するなら、以下の点に注意することをお勧めします:

  • 段階的な導入: いきなり全機能を使うのではなく、まずは自動レビューから始める
  • ガイドラインの充実: CLAUDE.md の内容は、実際の運用を通じて継続的に改善する
  • コスト管理: GitHub Actions の実行時間とClaude API の利用料金を定期的にチェックする

おわりに

実装を通じて得られた学び

実際に設定してみて、「これは使える」と感じました。記事の品質チェックが思った以上に楽になりそうです。

今回の設定作業で最も印象的だったのは、CLAUDE.mdというガイドラインファイル一つで、レビューの観点を明確に指定できるという点です。自分の書き方や重視する点を文書化することで、一貫した品質チェックが可能になることが分かりました。

今後の活用予定

今回の設定・動作確認を踏まえ、以下のような活用を検討しています:

  • 記事執筆時の品質チェック: PR作成時の自動レビュー機能を継続活用
  • リアルタイム相談: @claudeメンション機能を使った執筆中の相談
  • ガイドライン改善: 実際の使用感に基づくCLAUDE.mdの継続的な調整

設定時に発見した注意点

設定・動作確認過程で気づいた点:

  • 権限設定の重要性: contents: write権限がないとファイル編集ができない
  • ワークフロー実行コスト: 不要な実行を避けるためのフィルタリング設定が重要
  • ガイドラインの具体性: 曖昧な指示では期待通りの結果が得られない

参考文献


タグ: #Claude Code #GitHub Actions #ブログ運営 #CI/CD #自動化 #SEO #技術ライティング #品質管理