航空会社の都合により、Mytrip経由で手配したフライトの乗り継ぎに失敗してしまった場合、
チケットの払い戻しがきちんと出来るかどうか不安になることでしょう。
特に、複数の航空会社を跨いだ乗り換えに失敗した場合、
航空会社では自分の会社のチケットのみを保証対象とすることでしょう。
この場合、Mytrip側の「自己乗り換え保証」を利用して払い戻しを受けられます。
この記事では、自己乗り換え保証を適用して払い戻しまでの方法を紹介します。
背景
費用や目的地への到着時間の都合上、
複数の航空会社を乗り継いでフライトを予約する機会もあると思います。
この場合、航空会社Aから航空会社Bへの乗り継ぎ時に、
航空会社Aから自分で荷物を受け取って、航空会社Bに自分でチェックインすることになります。
このような「自己乗り換え」が必要となります。
Mytripで予約する際には、このような複数の航空会社を乗り継ぐフライトチケットの手配も可能です。
この自己乗り換えですが、特に問題無く乗り継げれば何も困り事は無いのですが、
万が一(LCCだと起こり得る可能性は高い)乗り換えに失敗してしまった場合、
保証を受けるまでの流れがかなり複雑になります。
特に、MytripではJTBのような丁寧な日本語サポートは期待出来ません。
きっとこの記事を見てくださっている方々も似たような状況、困り事を抱えていることかと思います。
でも安心してください。
筆者の経験を基に、フライト乗り継ぎ失敗当日にやること、後日やることを説明いたします。
要約
以下、ざっくりとしたやることのお品書きです。
-
乗継失敗時(当日やること)
- 乗継失敗の原因となった航空会社と保証内容を交渉
- 払い戻し or 別チケットの手配
- Mytripへ現状共有
- 乗継前の航空会社の都合で、その後の乗継が不可能となったことを伝える
-
後日やること
- 乗継失敗の原因となった航空会社から保証を受ける
- Mytripへ「自己乗り換え保証」の適用による払い戻しを依頼
前提
ここでは、筆者である私が経験した状況を前提条件として説明いたします。
筆者は、ヨーロッパ旅行からの帰宅ルートとして、
以下のフライトを手配していました。
図にすると以下のようなイメージです。
1.ギリシャ → シンガポール(Scoot)
↓ 同一航空会社での乗り換え
2.シンガポール → マレーシア(Scoot)
↓ Mytrip自己乗り換え保証
3.マレーシア → 東京(Airasia)
日曜日のうちに家に帰宅出来ることを重視し、このような面倒なルートを選択しました。
上記ケースにおいて、2から3への乗継が航空会社を跨いだ乗り換えとなります。
そして、1のシンガポール到着が遅延し、
2のマレーシア行きに乗り継ぐことが出来ませんでした。
その結果、3の東京行きの便に乗れないことが確定しました。
この時点で、まずはScootに対して代替便の手配を要求しました。
しかしながら、Scootからすると3の乗り換えの話は他社の話であり、
知ったこっちゃないわけです。
そのため、Scootが提示した保証内容は以下のどちらかでした。
- 2の代替便の手配
(しかし、次の便が10時間後…) - 2の便のチケット払い戻し
(別のルートで帰りたいのならば個人でチケット手配してくださいという意)
そこで、3のマレーシア → 東京(Airasia)便については、
Mytrip側が提供している「自己乗り換え保証」を受ける必要があり、
Mytrip側のサポートとの交渉が必要になります。
※ なので、Airasiaに問い合わせたとしても、知らんという話になります
自己乗り換え保証とは?
「自己乗り換え保証」とは、どうやら代理店であるMytripが保証しているサービスのようです。
link: https://jp.mytrip.com/rf/travel-conditions
そのため、ScootやAirasia側に対して「自己乗り換え保証」の適用を主張しても、
的を射た回答は得られません。
以下のような場合に、保証の対象となるようです。
- フライトがそれぞれの航空会社によってスケジュール変更、遅延、またはキャンセルされ、お客様が目的地へのフライトに乗れなかった場合
- お客様の合理的支配が及ばない手荷物の遅延や損失のために乗り継ぎ便に乗り遅れた場合
- お客様の合理的支配が及ばない税関または入国手続きのために乗り継ぎ便に乗り遅れた場合
また、上記に該当する場合、以下のいずれかの保証を受けられます。
当社が変更について通知を受けた後、当社はお客様に以下のいずれかのオプションを提供します:
- a)当社の費用による最終目的地への代替便(当社が提供するフライトの正確な情報は、お客様に通知されます);
- b) ご搭乗されなかったフライトに対し、予約時にお支払いいただいた価格の払い戻し;または
- c) 当社の費用負担によるお客様の出発空港に戻るためのフライト(当社が提供する正確なフライトはお客様に通知されます)。お客様が出発した空港に戻るための当社の費用によるフライト(当社が提供するフライトの正確な情報は、お客様に通知されます)。
更に、以下の追加保証も条件によっては対象になるようです。
乗り継ぎ保証は、お客様に以下の権利を付与します:
宿泊施設:
– 変更が突然起こり、当夜(22:00〜08:00)の宿泊をご用意できなかった場合、当社は1泊または数泊の宿泊費をお支払いいたします。補償は、乗り継ぎ保証の対象となる旅客お1人につき合計100USDまでに制限されています。航空会社から受け取られた宿泊施設に対する補償は、乗り継ぎ保証の払い戻しから差し引かれます。
お食事とお飲み物 (ノンアルコール)
– 変更によりフライトが4時間以上遅れる場合、お食事とノンアルコール飲料の費用は、自己乗り換え保証の対象となる乗客1名あたり、 12 USD の合計を上限として負担します。航空会社から受け取られたお食事とお飲み物に対する補償は、乗り継ぎ保証の払い戻しから差し引かれます。お客様は、これらの費用を負担し、お支払いになった費用の領収書を当社に提供していただく必要があることにご注意ください。
チケットの払い戻しまでの流れ
それでは、乗継失敗が確定してから当日に空港内でやること、
後日にやることをそれぞれ説明いたします。
Mytripサポートとのコミュニケーションは、円滑なコミュニケーションのために
抑えるコツがあるので要チェックです。
1. 乗継失敗当日に空港内でやること
1-1. 乗継失敗の原因となった航空会社と保証内容を交渉
まずは、乗継失敗の原因となった航空会社との交渉です。
Mytripへ「乗り換え保証」を要求するために必要なのは、
"何かしらの原因で後続の乗継に失敗したことを証明する" ことです。
そのため、航空会社には以下のいずれかを要求することになります。
- 搭乗出来なかったフライトのチケットの払い戻し
- 搭乗出来なかったフライトと同一区間 かつ 別時間帯のチケットの手配
筆者の場合は、"予約していたScoot便のフライトの払い戻しを受けられたこと"
が、乗継失敗の証明になりました。
航空会社への払い戻し申請については、各会社で手続きが異なると思います。
Scootの場合には、
- 乗継失敗当日にScootのカウンターで払い戻し申請/連絡先情報を渡す
- 後日、Scootからメールが届くので、それに従って手続きする
- 払い戻しを受ける(Mytrip経由でチケットを手配している場合、一旦Mytripへ払い戻される。その後、Mytrip経由で返金を受ける)
1-2. Mytripのサポートへ乗継失敗の旨を連絡する
Mytripの乗り換え保証の規約を参照すると、以下の記載があります。
link: https://jp.mytrip.com/rf/travel-conditions
自己乗り換え保証の使用を希望する場合は、変更後、不当な遅滞なく当社に通知する必要があります。連絡先はこちらをご覧ください。
以下のリンクからMytripサポートへ連絡を行えるようです。
https://jp.mytrip.com/rf/contact-us
とはいえ、上記のリンクだと分かりにくいので、
Mytripのマイページから、チャットサポートにコンタクトを取るのがオススメです。
なお、チャットサポートとのコミュニケーション上、以下を頭に入れておくと良いです
- チャットサポートは機械翻訳を駆使して、日本語コミュニケーションをしてくれている
- つまり、簡単なコミュニケーションは可能なものの、専門用語が混じったり、専門用語の表記揺れがあると、誤解が起きやすい
- 一番最初に繋がるチャットサポート担当者は、あくまでフロント対応
- 「自己乗り換え保証」については知らない。別担当に繋いでもらう必要がある
上記前提の上で、
チャットサポートに接続して、必要な情報を共有した後は
以下の旨を伝えましょう。
- 「自己乗り換え保証」を受けたい
参照している公式ドキュメントも共有する: https://jp.mytrip.com/rf/travel-conditions - 「自己乗り換え保証」の担当の部署に繋いで欲しい
ここまで出来て、専門の部署に繋いでもらったら、
現在の状況を共有しましょう。
ここでは、以下の2点を確認しておきましょう。
- 現状、「自己乗り換え保証」が対象となることの確認
- 保証を受けるために必要な情報、手続き
なお、筆者はこれらのコツを分からずに、
フロント対応の方とのコミュニケーションに奮闘していました。
「Airasiaからの返金については、Airasiaに確認してくれ。」と言われ、
「自己乗り換え保証」のワードを出しても、取り扱ってくれませんでした。
参照している公式ドキュメントも一緒に共有して、ようやく担当部署に繋いでもらいました。
2. 後日やること
2-1. 乗継失敗の原因となった航空会社から保証を受ける
Mytrip経由で全てのチケットを手配している かつ 払い戻しの場合、
航空会社 → Mytrip → 自分 というルートで保証を受けることになると思います。
乗継失敗後の事後対応は、航空会社によって様々だと思います。
ここは、当日に空港内で必ず航空会社に確認しておきましょう。
この保証が受けられた時点で、
"乗継失敗の証明" とすることが出来、Mytripへの保証の申請が可能となります。
2-2. Mytripのチャットサポートへ連絡。払い戻しを依頼する
当日の同じ要領で、Mytripのチャットサポートへ連絡を取ります。
同様に、以下の旨を伝えて、担当部署に繋いでもらいましょう。
- 「自己乗り換え保証」を受けたい
参照している公式ドキュメントも共有する: https://jp.mytrip.com/rf/travel-conditions - 「自己乗り換え保証」の担当の部署に繋いで欲しい
後は、チャットサポートの質問に答えるだけで、払い戻しの申請が完了します。
以上で手続きは完了です。
お疲れ様でした。
まとめ
今回は、Mytripで「自己乗り換え保証」を受けるまでの流れを説明しました。
トラブル当日に自分が知りたかった情報をまとめたつもりです。
少しでも、同じ問題を抱えている方の助けになれば幸いです。
リアルタイムで困っている方は、XアカウントからでもDMをいただければ、
フォローできると思います。気軽に相談くださいませ。
改めてこのような経験をして思うことは、
安さとサポートの充実はトレードオフの関係にあるのだなと。
今回はLCCを使いましたが、安さと引き換えに遅延がつきものです。
事後のサポートにも期待出来るとは言えません。
払い戻しを受けたとしても、「時間」または「費用」のどちらかは犠牲になり、
正直割に合うものではありません。
具体的に言うと、別時刻のチケットを手配してもらったとしても、
予定していたスケジュールが1日程度ビハインドするのは避けられませんし、
それに対する保証はありません。
チケットを払い戻してもらい、その場で別チケットを自分で手配し直したとしても、
当日のフライトのチケットは(n週間前に手配するのと比較して)とても高く、
払い戻し金額と相殺しても大赤字になることでしょう。
この金額差を考慮した保証もありません。
このようなトレードオフを考慮した上で、
色んな航空会社のお世話になるのがきっと幸せですね。
ここまで見ていただき、ありがとうございました。
実際の旅行日程は以下にまとめています。
こちらも是非ご覧くださいませ。